昆布のいろいろ
昆布の栄養と美容
こんぶは健康 ・ 美容食品
-栄養の宝庫-
ストレス解消&骨粗鬆症予防に効果 -カルシウム-
子供の成長期には欠かせないカルシウム。また、高齢になると骨がもろくなる「骨粗鬆症」はカルシウム摂取の不足が原因。そしてカルシウムは精神を安定させる効果があり、現代のストレス世代には不可欠な栄養素。ストレスがたまったとき、カルシウムの吸収を良くするとストレスをやわらげる。乾燥昆布には牛乳の約7倍のカルシウムが含まれている。このことから成長期の子供や大人にとって欠かせない食品である。
高血圧&成人病予防に効果
-食物繊維 ・ アルギン酸 ・ ラミニン ・ ミネラル(銅)-
昆布に多く含まれる食物繊維は、塩分や腸内の余分なコレステロールや糖分などを吸着して対外に排出する成分で、昆布に含まれているアルギン酸もその一つ。アルギン酸はヌルヌルしているのが特徴。ラミニンという特有のアミノ酸は血圧を下げる働きがある。
昆布に含まれている無機質のミネラルのなかの「銅」は人体にとっての悪玉コレステロールが酸化するのを防ぎ、動脈硬化の防止に役立つ酵素を作る。
「マグネシウム」は食塩を細胞の外にくみ出すポンプの働きを良くし、高血圧を防ぐ。充分に摂取すると心筋梗塞や脳卒中が起こりにくくなるといわれている。「カリウム」は食塩を体外に追い出す働きがあり、高血圧、脳卒中の予防に効果がある。
ダイエット&便秘に効果 -食物繊維 ・ アルギン酸-
昆布に多く含まれる食物繊維、アルギン酸は消化しにくい成分のため腸の働きを活発にし、便通をよくする。このとき食物繊維は余分なコレステロールも一緒に排出するので、肥満を防ぐ効果もある。
また、豊富な栄養を持ちながら、極めて低カロリーな昆布は、胃の中で水分を吸収してふくらむので満腹感を味わうことができアルギン酸は腸の働きを活発にする理想的なダイエット食品としても注目されている。
肌にうるおい&貧血に効果 -ヨード(ヨウ素) ・ 鉄-
ヨードは甲状腺から分泌されるホルモンの主な原料で、体をつくる細胞の新陳代謝をスムーズにし皮膚にうるおいや張りを与え、肌を美しく保つことにも役立っている。昆布にたっぷり含まれているヨードは、ホルモンに作用し肌を美しくする働きがある。また、酵素やタンパク質をつくるミネラルとビタミン類は、貧血を改善し顔色をよくする鉄分も多く含まれていて、昆布は美容食品としても高く評価されている。
ヨードは食べ過ぎると甲状腺の機能低下を引き起こしますが、普通に食べる量では全く問題ない。
昆布に含まれている「U-フコイダン」は
ガン細胞の自己消滅を誘導する作用がある
コンブやワカメなど褐藻類に含まれる多糖類の一種「U-フコイダン」に、ガン細胞のアポトーシス(細胞の自殺)を引き起こす作用があることが宝酒造バイオ研究所、糖鎖工学研究所の共同研究で第55回日本癌学会(1996年10月)で報告された。また、U-フコイダンとともに発見された「F-フコイダン」には老化防止に有効といわれているHGF (肝細胞増殖因子)の生産を誘導する作用があることも発表されている。
U-フコイダンは乾燥コンブに約1%含まれる多糖類。U-フコイダンは腫瘍を小さくする効果を持つとされてきたが、未確認だった。そこで、結腸ガン細胞約1万個を入れたシャーレに、コンブから取った1リットル当たり1グラム濃度のU-フコイダン液を注入。この結果、24時間後にガン細胞は半減、72時間後にはほぼゼロになった。
この過程を分析したところ、ガン細胞のDNA(デオキシリボ核酸)が分解され、細胞も小さくなるなどアポトーシス特有の現象が見られた。逆にU-フコイダン液を入れなかったシャーレのガン細胞は72時間後には10万個に増殖。結腸ガンのほか、骨髄性白血病細胞や胃がん細胞でもほぼ同じ結果が得られたが、正常細胞ではアポトーシス作用はなかった。
アポトーシスは多細胞生物で一部細胞が自壊する現象。
※参照 社団法人 日本昆布協会 「こんぶは健康・美容食品」